2022年度 大阪府公立一般入試問題分析と今後の受験に向けて求められる力(社会編)

 

 

▶分析

 今年度の入試問題は、難しかった昨年度から一転、非常に解きやすいものでした。昨年同様、完答が多いものの、難解な統計資料の読み取りはなく、文章記述問題も昨年同様、基本的な内容を短文で書かせるものが多かったため、社会が得意な人なら高得点を取ることも可能です。逆にミスが許されない内容であったといえるでしょう。 昨年はコロナによる休校の関係で入試の出題範囲が削減され、公民分野の出題が少なかったのですが、今年もその傾向が続いており、それに伴って地理の出題量が増えた印象です。歴史に関しては、「〇世紀のできごと、〇〇年代のできごとを選べ」という形式の問題や、歴史の流れを問う並び替え問題は少なめでした。 全体として、授業内容をきちんと理解し、地理や歴史についてバックボーンがある子にとっては解きやすく簡単な問題でしたが、語句の暗記に頼りがちな勉強をしている子にとっては、得点を落とす場面も多かったと思います。例えば、「労働基準法」の内容について正しいものをすべて選ぶ問題。法律の名前を覚えているだけでは太刀打ちできませんし、正解の3つのうち、2つまでは選ぶことができても、3つ目を選ぶには相当細かいところまでおさえておく必要がありました。 また、新しい教科書の内容を少しずつ絡めている点から、今後は過去には見られなかったような出題内容も登場してくるであろうと思われます。

 

▶求められる力

 特に今年度の入試を見る限り、学校の教科書や定期テストの内容とは程遠いもので、そこに終始して勉強していると全く歯が立たない状況に陥ります。教科書の本文ではなく周りに掲載されている写真やその説明にも目を向けて歴史的な背景をおさえ、地図などに目を通して地図がなくても都市の位置関係がつかめるようになっておくといった、語句暗記とは異なる力が求められています。地理の学習では、常に「自然」「人口」「産業」といったテーマを意識しながら学習する必要があります。歴史の学習では、語句を単独で暗記するのではなく、出来事を地図や資料とセットにして覚え、地理分野との融合問題にも応用できる力を養っていかなければなりません。公民では、教科書内容をしっかりと整理するだけでなく、一般教養的なものも身につけておきたいところです。今後、社会の入試問題はいっそう難化することが予想されます。単に語句を暗記するのではなく、関連する語句どうしを結びつけたり、資料や統計から考察したりする訓練を重ね、融合問題にも対応できる力を身につけていく必要があるでしょう。

 

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