2020年度 大阪府公立一般入試問題分析と今後の受験に向けて求められる力(英語編)
・英語C(発展)問題
▶分析
今年のC問題も例年通り、問題文は指示文を含めて英語で構成されています。筆記問題では英文の量が選択肢を含めて多く、1分間で90語以上のスピードで読み進める必要があります。また、リスニング問題は全体の3分の1を占めています。
筆記問題の文法は、適語句補充の形式になっていますが、実質的には並べ替え問題です。主に中学3年生で習う文法事項をマスターできているかが問われています。長文問題は、「調査(グラフの読み取り)」「言語と文化」「接頭辞と接尾辞」「リサイクル」「水の性質」の5題。一般的な中学生には身近でない題材の文章を理解し、設問に答えるためにスピード感を持って正しく情報を処理できるかが問われています。リスニング問題では、男女による長い対話文を聞き取った後に、男性の考えをまとめて英語で文章を書く問題も出題されています。
▶求められる力
府教委が編纂した単語集(教科書には載っていない単語が含まれています)から多数の単語が英文中に登場するので、語彙力のあることが大前提となります。文法問題と長文問題の両方で「主語・述語動詞」「修飾語句」を正しく意識する力も求められています。長文読解・英作文においてはスピード勝負の要素が大きいので、早い時期から、限られた時間内で正確に仕上げる訓練を積み重ねていくことも不可欠です。
・英語B(標準)問題
▶分析
今年のB問題も昨年と同様に長文2題・英作文・リスニングで構成されています。記号選択問題も記述問題も中学3年生で扱う文法を中心に出題されており、難易度は昨年の問題と同程度でした。
▶求められる力
B問題は標準的問題とはいえ、決して易しい問題ではありません。C問題は英文と記号で答える問題ばかりで、日本語で答える問題はありませんが、B問題は日本語で答える問題や英語(単語や語句)で答える問題もあるので、少しのミスで得点差がつきやすい内容になっています。早くから、単語練習や文法理解に徹底して取り組み、英作や和訳を正確にできる力を身につける必要があります。