2020年度 大阪府公立一般入試問題分析と今後の受験に向けて求められる力(理科編)
▶分析
今年の入試問題も例年通りの4分野設定(物理・化学・生物・地学)で構成されていました。昨年と比較すると、小問 数が38問から2問減の36問となり、比較的余裕を持って取り組むことができたと思います。生物は中3内容、地学は中1内容、化学は中1・2年内容、物理は中2内容からの出題で、今年度は中1内容が約4割分出題されました。
記述式問題は物理以外の分野から計3問出題され、配点はいずれも3点でした。化学・生物分野の記述は基本的な内容でしたが、地学分野の記述は用語の本質的理解が求められる内容となっていました。
昨年度に比べやや解きやすくなっているものの、やや複雑な計算問題や、初見のデータを使って思考する問題も見られました。
▶求められる力
教科書には載っていない初見の実験・観察の結果から考察されることを、既習の知識を使いこなすことで論理的に 捉える力、さらに、それを論理的に表現する力が問われています。重要語句や公式を単純に暗記するだけでは解答 できない問題形式なので、普段から科学的な現象に対して仮説を立てて、なぜそうなるのかを常に考える学習を早くから積み重ねることが必要不可欠と言えます。